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11月 2nd, 2012

9月1224日という短い期間で欧州大陸を駆け巡ろうという無謀な旅。
ドイツフランクフルト空港で預かり荷物を受け取り、さっそくAVISレンタカーのカウンターへ。
自動車関連の物書きもやる関係で、自動車メーカーに言えば何かしら足となる車を貸してくれたであろうが、お礼がわりに心にもない提灯記事を書くなど、私の主義に反する。
ということで、さっくりとレンタカーを借りることにしたのだった。
リクエストは日本から出してあった。

Cセグメント全長4244m程度のハッチバック車でエンジンは高速燃費の良いディーゼル。
価格は1日あたり5000円程度と、日本と比べるとずいぶん安い。
が、カウンターの兄ちゃん、何とリクエストしていたディーゼル車がないという。
そのかわり、スペシャルな車を貸しましょうおおっスペシャルとなならばガソリンでも我慢しようかなっq日産ジュークだどうだ素晴らしいだろう
参考写真日産ジュークおいっヨーロッパくんだりまでやってきて、何が悲しくていつでも乗れる日本車に乗らにゃならんのだしかもコンパクトとはいえクロスオーバー4WDタイプ。
空力特性もセに比べて劣るため、高速燃費ではかなりのビハインドになるのは必定カウンターの兄ちゃんにスペシャルな車じゃなくていいからディーゼルを貸せと言ったが、ないの一湯り。

帰国してからAVISの広報にぶったるんでると文句を言ってやろうなどと思いつつ、仕方なしにそのジュークに乗り込んだ何だこのクソ狭い車はっトランクスペースに何と、旅行用トランク1個しか載らない母親のトランクを積むために、リアシートを半分倒した。
荷物を抱えた海外からの旅行者にこんな車を貸すとは、何を考えているんだAVISは昔はもっといいレンタカー会社だったのになあジュークのあまりにも狭いトランクルーム。
1個しかトランクが入らない。
何でトランクルームという名前になっていると思っているのかと、日産の開発陣を問い詰めたい気分であった。
ちなみに狭いのは荷室だけでなく、乗車スペースも。
ぷんぷん。

その日のうちに旧東ドイツの都市で、ヨハンセバスチャンバッハ様が活躍あそばされたライプツィヒまで一気に辿り着く計画であった。
先を急がねばならないのだが、何とママンが飛行機の中に音楽旅行のガイドブックを忘れたという忘れ物探しに1時間以上もロスしかも出てこないこの忘れ物魔めっ私の筋金入りの忘れ物魔ぶり、このままんの遺伝であることは間違いなかろう。
先を急ごうかと思ったが、折角なのでドイツの歴史的文豪、ゲーテ様がお生まれになったフランクフルトを少しだけ見ていこうと、市の中心部にあるゲーテハウスに向かった。

フランクフルトアムマインは、マイン川に位置するドイツ随一、EUでも有数の金融都市である。
東西冷戦末期、初めて欧州を訪れた頃、すでに近代的なビルが並ぶモなビジネス地区が存在した。
ドイツは第2次大戦のときに連合軍の激しい空襲を受け、主要都市の貴重な古い街並みは激しく損壊した。
ゆえに伝統的な景観を意識しないで再建した街は、何やら味気ない姿になってしまうっているのだ。

フランクフルトはその代表選手である。
が、それでもマイン川沿いの通りを走ると、そこには実にのどかな河畔公園が。
しかも、領邦国家の集合体であった瑞ケローマ帝国を起源とし、一極集中ではなく分散型の道州制国家であるドイツだけに、大都市といっても規模は日本の田舎の県庁所在地程度。
そのためか、街は実に静かであった。
フランクフルトの河畔公園車を駐車可能なスペースに駐め、ゲーテ様の記念館に行く。
途中、広場にゲーテ様の巨大な銅像が。
個人的には東西の思想の融合を図ったユニバーサリスト、シラー様のほうが好きだったりするのだが、知の巨人ゲーテ様の威容はやはりすごいものがあった。

広場のゲーテ像。
偉そうである。
ゲーテ記念館。
時間が遅かったため見学できず、ママンがおみやげを買うにとどまった。
せっかく買ったおみやげをどこかに忘れてしまったことは言うまでもないところで、このゲーテ記念館のお土産屋さんには、銀杏の葉がついたものが多数売られていた。
ゲーテと銀杏のあいだにはよほど深い何かがあるであろうことは想像に難くなかったが、恥ずかしいことに私はその由来を知らなかった。
帰国後、銀杏の葉というゲーテの高名な詩があることを知った。

馬鹿がひとつ賢くなったことを喜ぶとしよう銀杏の葉これははるばると東洋からわたしの庭に移された木の葉ですこの葉には賢者の心をよろこばせるふかい意味がふくまれていますこれはもともと一枚の葉が裂かれて二枚になったのでしょうかそれとも二枚の葉が相手を見つけて一枚になったのでしょうかこうした問いに答えられるほんとうの意味がどうやらわかってきましたわたしの歌を読んであなたはお気づきになりませんかわたしも一枚でありながらあなたとむすばれた二枚の葉であることがJohannWolfgangvonGoetheゲーテ詩集井上正蔵訳、旺文社文庫、1968年よりむうっロマンティークであるこの詩をもっと若い時に知っていれば、見初めたギャルに向かってこの詩を吟じ、今頃は孤独な人生から脱却していたであろうに閉館の時間がやってきたため記念館を立ち去り、車を駐めた場所へ。

すると、私のレンタカーを警察官が何やらチェックしているではないか。
おいおい、ちゃんと駐車チケットを貼ってあるだろ。
何か問題でもあるのかと問うたらその警察官、駐車違反じゃない。
この車には市街地への進入許可ステッカーが貼ってない。
反則金は40ユーロなのでよろしくげえっ関羽いつのまにそんな規制が見ると、周りの車のフロントウインドウには、たしかに緑色の丸いステッカーが貼られている。

警察官が言うには、そのステッカーは排気ガスがクリーンなモデルのみに貼ることができ、適合車はガソリンスタンドでそのステッカーを買ってつけることで都市部に入れるのだという。
前に車でドイツを走り回った時はその規制がなかったので、知らなかったのだ。
不覚っなるほど。
だがしかしドイツを走るレンタカーがそのステッカーを貼っていないなんて、ちょっと不合理にも程があるんじゃないかどこかの都市でAVISにクレームをつけてやろうと怒りに燃えつつ、フランクフルトを後にした。

ちなみにステッカーがついていなかった理由は、後日判明することに。
フランクフルトからライプツィヒまでは、アウトバーンで約400kmの道のりである。
すでに日も暮れつつあるドイツの平原は実に美しいものだった。
フランクフルトは北緯50度という高緯度の街。
ロシアが不法支配している南樺太の北限と同じ緯度である。
そのため、太陽は地表に向かって斜めにゆっくりと沈んでいき、地平線に姿を隠してからも薄明状態が長時間続く。
北国ならではの詩情にあふれる景観である。
ライプツィヒまでのルートマップ夕日に照らされるアウトバーン上の車たち美しい高緯度の薄明高速道路上で、借り受けた日産ジュークが、いよいよ長距離旅行には不向きな車であることが明らかになった。

何となればまず、乗り心地が悪すぎ市街地では結構なめらかに思えたのだが、高速道路では路面のうねりをサスペンションがうまく吸収できず、常時ゆらゆらと揺さぶられるようなひどい乗り心地であった。
日本車はDNA的にそういう路面をあまり得意としていないのだが、ジュークはひどすぎた。
そして燃費が悪い借りた車は16リットルガソリンエンジン、手動5段変速だったのだが、トップギアに入れても100kmh巡航時にエンジンが3000rpmも回ってしまう。
何だこの昭和なセッティングの車はっ速度無制限区間に入って、しばらくハイスピードで走ってみたが、高速域での燃費はリッター10kmを大きく下回っていた。
ガソリンがもったいないため、自然と速度を落として走行していた日本と比べて広大なヨーロッパ平原を長距離旅行するさいに、スピードが低いのは致命傷である。

何しろ走っても走っても着かないええい、もうガソリン代がかかってもいいからスピードを出してやれと、追い越し車線に戻った。
すると、またまた新たな問題が。
これは車自体の欠唐ナはないのだが、ホイールバランスが崩れており、130kmh以上で走るとボディが不快な微振動で包まれるのだママンがたまらず、この車はひどいねえ、もうライプツィヒまで行かなくていいから、どこか途中に泊まろうと言う。
私も同感であった。
夜のアウトバーンドイツおなじみ、高速サービスエリアで売られているビール。
恐るべきことにドライバーが飲んでいるケースも多々見られる。
東西ドイツ統一が実現してから20年以上が経った今日、旧西ドイツと東ドイツの境界線には、もはや当時の面影を偲ばせる痕跡は何一つなかった。
綿密な旅行計画書を提出し、1週間くらい待ってようやくビザが発給されるという有様だった昔を思うと、信じられぬ気分であった。

東ドイツのチューリンゲン州に入り、バッハの生まれ故郷アイゼナハ、州都エアフルトを通過し、ヴァイマールに差し掛かったところで、ママンがもうここに泊まろうと言う。
高速を下り、旧市街地に入ったが、すでに夜も遅くなっていることもあり、ホテルがなかなか見つからない。
結局、玄関の灯を煌々とともしていたドリントという四つ星のチェーンホテルに泊まることに。
何とも先の思いやられる、ドタバタな初日であった。
ホテルドリントのバーのテーブルにもゲーテ様の影が続くってか、こんなリポート誰か読んでくださるのか

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